地下アイドル Advent Calendar 2022 - Adventarの2022年12月5日の記事です。
このエントリは例によって未完です。随時追記していきます。
2022年12月5日、つまり本日、山本キヨカワがPetyを卒業した。
今回は卒業の日に合わせ、彼女についての記録(もしくは主観的な思い)を残しておくことを目的としている。
彼女を初めて見たのは、2021年12月5日のことだった。
比較的飛び道具的なアイドルを好む私は、この日に、以下のように記録している。
メモ:Petyの赤と緑
— 山本ヒヨカワ (@hiyoshism) 2021年12月5日
もう一人の赤というのは羽乃つゆという巨乳低身長美少女だが、この時の印象は「垂れ目で俺好み」だった。彼女についてはいずれ語られることがあるかもしれないしないかもしれない。
ちなみにこの後、この二人ではなく別のメンバーである小河ぐみにガチ恋してPetyにハマっていくことになるが、それは12月18日の小河ぐみ誕生日にエントリをアップする予定。
ともあれ、今回は山本キヨカワである。
この日初めて見たPetyは、カワシマユカ率いるPcycle(という名称の事務所)の3つ目のグループとして、私は従前より興味を持っていた。例によってここでまたワンピースばりに話が過去に飛ぶが、カワシマユカがセルフでプロデュースしていたただの女の子が解散発表したあたりから私は通い始めて、その後、彼女(たち、つまり白羽根優衣と一ノ瀬春奈)がクラウドファンディングで新グループを作る際にも課金をして、わたしたち名無しさん(という仮称グループ)からパピプペポは難しい(パピムズ)のデビューを見守っていた。その後は残念ながらパピムズの楽曲が好みではなかっため離れることになるが、動向は追い続けていた。
そんな中、コロナ禍で殆どアイドルのライブに通っていなかった2021年の冬あたりに第いくつの波か忘れたが、波と波の合間を縫って、久々にサーキットイベントを見に行った。タイテの中にPetyがあったので、お、ようやく見れるやん、と思ってかなり期待して見たのだが、グループおよびパフォーマンスとしては散々だった。今でこそPetyが主現場であるが、初見の感想は「ゆかち(カワシマユカをオタクが呼ぶ時の呼称)これでいいの?」だった。ひどいパフォーマンス、ちょっと無理なタイプのメンバー、メタ的な歌詞(アイドルとオタクの関係性だったり、地下アイドル業界についての描写がなされているメタ的な歌を私は好まない)、ツイボじゃないのにこれなのか、と落胆を禁じえなかった(ツイボだったらこれでいい)。ただし、この時のライブは本当に印象に残っていて、所謂ところの「爪痕」を私に残すことに成功した。そして山本キヨカワは、とにかく粗削りで大声を出して緊張をほぐそうとしているようにしか見えない、恥ずかしさをごまかすために早口で何を言っているか分からないMC、と、非常に低評価にも関わらず不思議と何かを私の心に残していった。
ただし、よくあるタイプの飛び道具アイドルだね、自己紹介でのツイ廃グリーンというのもはいはいそういうアイドルいるよね、と、どうしてもネガティブな評価にならざるをえなかった。
そして12月にもう一度Petyを見る機会を得るが、この時はクリスマスコスプレライブで、トナカイのコスプレをしていた小河ぐみってもしかして可愛いかもしれないなあ、などと思った程度でライブとしてはあまり印象に残らなかったし、山本キヨカワについてもあまり記憶がない。
その後、(コロナ的に)散々だった冬を迎え、次にPetyを見るには実に6月。詳細は12月18日に書くが、Pety主催のイベントのRT企画で無料招待されてはるばる下北沢まで行くことになった。結局この時は小河ぐみとだけチェキをとって他のメンバーとは目も合わさないようにしていた(そしてその後しばらく何度かライブに行くことになっても変わらなかった)のだが、7月17日にようやくチェキをとった。というのも2022年の夏はコロナの第7波でまた陽性者が急増していた時期で、家族との兼ね合いもあり7月8月はライブは自粛、唯一7月16日~18日にお台場の野外で開催されるアイドル博(あの、アイドルが大量に熱中症で倒れたイベント)であれば野外だし感染の心配もないだろう、そして、当分ライブに行けなくなるから今回は全員とチェキをとろう、ということでようやく山本キヨカワとはじめましてをした。
この時はたしか、キヨも含めて全員(羽乃つゆ、琥珀かりん、神谷すい)が既に私のことを認知しており、名乗るだけであ~というような反応を得られて、地下アイドルのオタクとして非常に満足の行く日だった’(地下アイドルのオタクは人生がうまくいっていない唾棄すべき存在なのでアイドルに認知されるだけで承認欲求を満たすことができる)。キヨとも話をして、noteも全部読んだよ、なんか推したらめんどくさそうだよね君は、君のオタクは大変そうだわ、という非常に失礼な発言をしたように記憶している。
ただ、リンク先を読んでもらえれば分かると思うが地下アイドルのオタクであればなるほどこういうネガティブなこと書いたりリツイートしたりするアイドルいるよね~あるある~と思われるのではないだろうか。一つだけ違うのは、note(またはブログ)でここまでネガティブなことを書くのは少ない(もしくはごく稀)ということくらいだろうか。
(中略)
ある日、急に評価が変わった。私のとらえ方が変わったのか、彼女の中で何かが変わったのか不明で、私としては当然後者なのだが、それまでただ叫んでいるだけのようだった歌声に、急に情念のようなものが乗ってきた。私が昔小劇場で演劇をやっていた時にボイストレーニングの先生に「君の演技にはブルースを感じる」と言われたのだが、山本キヨカワもまさにそれで、ブルース、情念、あるいは何かの恨みを昇華させるかのような迫力を感じるようになった。正直Petyメンバーには申し訳ないが、5人の中で最高のパフォーマンスを叩きだすようになったのだった。パフォーマンスはどんどん良くなり、私は彼女から目が離せなくなり(事実ではない。基本的に、ガチ恋している小河ぐみを8割がた見ている)、9月18日のワンマンライブでクオリティは絶頂を迎えた。
そしてそのワンマンライブで山本キヨカワの卒業が発表された。
まあ、地下アイドルあるあるである。楽しさ最高潮の中での悲しい発表は。
地下アイドルやコンカフェキャストに間違ったロールモデルを提示してしまった某元アイドルは「秋葉原では卒業はおめでとうなんだよ」などと言っていたが、そんなのおめでたいわけではない。ただ、本人の病気や体調、他にやりたいことがあると言われればオタクは悲しい気持ちを表に出さずにあるいはギャン泣きしながら彼女の行く末に幸いあれと祈りを捧げながら見送るしかない。そもそもちゃんと卒業公演できるのだから幸せだよ我々は見送ることができたんだよある日突然消えてしまったあのグループやオタクと繋がって二度と会えなくなってしまったあの子のことを考えればお別れを言う機会がある我々は幸せだよと自分に言い聞かせながら。
(中略)
というわけで、本日また、山本キヨカワはパフォーマンスのレベルを最高に仕上げながら、しかしそれが勢いだけでたまたまた、というようなものではなく、安定した一人のパフォーマーとして卒業を迎えることになった。
前物販では「通知とってるんだよね、楽しみにしといて!」と言っていたので、楽しみにしています。そしていつか私と君の人生が交差する瞬間があるだろうことを願ってやみません。